2026年10月6日|埋蔵票分析コラム
【今週の埋蔵票分析】沖縄県うるま市議選——当選ライン829票、眠る票は約3,245票
選挙結果の概観
2026年10月4日執行の沖縄県うるま市・市区議会議員選挙(注目ポイント:大接戦)は、定数30に対して35人が立候補する多数乱立型の選挙となった。有効投票総数は43,066票、当選ラインは829票。
| 順位 | 候補者 | 所属 | 当選回数 | 得票 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 天願 こうや | 無所属 | 1期 | 2,252 |
| 2 | 玉城 まさや | 無所属 | 2期 | 1,892 |
| 3 | 森根 りゅう | 無所属 | 1期 | 1,763 |
| 4 | 国吉 りょう | 無所属 | 3期 | 1,730 |
| 5 | 伊盛 サチコ | 日本共産党 | 6期 | 1,667 |
| 6 | 山城 リョータ | 無所属 | 1期 | 1,612 |
| 7 | 池宮城 よしのぶ | 無所属 | 2期 | 1,550 |
| 8 | なかほど 孝 | 無所属 | 5期 | 1,512 |
| 9 | あかみね 聡 | 公明党 | 1期 | 1,500 |
| 10 | 上原 あすか | 無所属 | 1期 | 1,397 |
| 11 | マカベ 朝弘 | 無所属 | 2期 | 1,389 |
| 12 | 下門 勝 | 無所属 | 6期 | 1,375 |
| 13 | 平良 かずお | 無所属 | 2期 | 1,348 |
| 14 | マエシロ 隆 | 公明党 | 3期 | 1,337 |
| 15 | 玉元 ちかせ | 無所属 | 2期 | 1,290 |
| 16 | 仲間 あきこ | 参政党 | 1期 | 1,262 |
| 17 | 幸喜 イサム | 無所属 | 3期 | 1,252 |
| 18 | カネモト 光治 | 無所属 | 4期 | 1,208 |
| 19 | 糸数 まさむね | 無所属 | 2期 | 1,205 |
| 20 | 天願 ヒサシ | 無所属 | 3期 | 1,193 |
| 21 | 又ヨシ 法尚 | 無所属 | 5期 | 1,167 |
| 22 | クラネ 武 | 無所属 | 3期 | 1,161 |
| 23 | すなべ 宏治 | 無所属 | 1期 | 1,156 |
| 24 | のぼり川 ゆういちろう | 無所属 | 1期 | 1,110 |
| 25 | 西新屋 ミツオ | 無所属 | 1期 | 1,083 |
| 26 | 伊波 ひろし | 無所属 | 4期 | 986 |
| 27 | 金城 かなえ | 日本共産党 | 4期 | 965 |
| 28 | 宮城 カズトシ | 無所属 | 4期 | 933 |
| 29 | かみや 秀正 | 無所属 | 1期 | 896 |
| 30 | 國場 セイゴ | 無所属 | 3期 | 829 |
| ─── 当選ライン 829票 ─── | ||||
| 31 | 前島 ともこ | 参政党 | — | 811 |
| 32 | 伊波 よしあき | 無所属 | — | 776 |
| 33 | いれい 正 | 無所属 | — | 636 |
| 34 | 玉城 ナオキ | 日本共産党 | — | 485 |
| 35 | うえにし まり | 無所属 | — | 338 |
※ 金色の帯より上が当選。得票の小数点以下は按分票(同姓票の割り振り)で四捨五入。
トップ当選は天願 こうや氏(無所属)の2,252票。当選ラインの2.7倍を集めており、盤石の個人票を持つことがうかがえる。
ボーダーラインの攻防
最下位当選の國場 セイゴ氏(829票)と次点の前島 ともこ氏(811票)の差は18票。1日の駅立ちや数十軒の訪問で動く票数であり、文字どおり「あと一歩」の攻防だった。
議会の構図
当選者の内訳は無所属25、日本共産党2、公明党2、参政党1。1期目の当選者が10人・4期以上のベテランが8人という顔ぶれだ。新旧交代が進みつつある議会であり、次回は現職の引退・世代交代がさらに票を流動化させる可能性が高い。
投票率と担い手の変化
候補者の平均年齢は 2014年 58.3歳 → 2018年 57.6歳 → 2022年 55.1歳 → 2026年 56.0歳でほぼ横ばい。年齢構成に大きな変化はない。
ネット発信と拡散力
候補者35人のプロフィールを確認したところ、SNS等のネット発信を確認できた候補は皆無だった。完全な「地上戦」の選挙区であり、ネットを本格活用する候補が現れれば、それだけで目立てる環境だ。
| 候補者 | 発信チャネル | 登場度 | 報道 | 得票 |
|---|---|---|---|---|
| 前島 ともこ | — | — | 10 | 811 |
| 金城 かなえ当選 | — | — | 6 | 965 |
| うえにし まり | — | 2 | — | 338 |
| 天願 こうや当選 | — | — | — | 2,252 |
| 玉城 まさや当選 | — | — | — | 1,892 |
| 森根 りゅう当選 | — | — | — | 1,763 |
※ 登場度=検索で名前が出るサイト数(選挙DB除く)/報道=ニュース検索ヒット件数。上位6人。
※ ネット発信の状況は、選挙情報サイトのプロフィール・各SNSの公開ページ・ニュース検索で機械的に確認できた範囲によります。「ネット登場度」は検索エンジン上位結果の集計による目安で、X(旧Twitter)のフォロワー数など取得できない指標は含みません。
前回比と当社モデル想定の答え合わせ
前回から続けて立候補した24人について、前回の得票をもとに当社モデルで試算した「想定得票」と実際の結果を照合すると、想定を上回ったのは14人。
| 候補者 | 前回 | モデル想定 | 今回 | 乖離 |
|---|---|---|---|---|
| 天願 こうや当選 | 876(31位) | 約771 | 2,252(1位) | +1,481(+192%) |
| マエシロ 隆当選 | 2,405(1位) | 約2,188 | 1,337(14位) | −851(−39%) |
| 玉元 ちかせ当選 | 906(29位) | 約762 | 1,290(15位) | +528(+69%) |
| 金城 かなえ当選 | 1,557(10位) | 約1,395 | 965(27位) | −430(−31%) |
| 宮城 カズトシ当選 | 1,393(16位) | 約1,246 | 933(28位) | −313(−25%) |
※ 乖離の大きい順に5人。
最大の上振れは天願 こうや氏。前回876票(31位)→今回2,252票(1位)で、モデル想定(約771票)を+1,481票(+192%)上回った。地域での活動の積み増しなど、ネット外の要因が押し上げたとみられる。
逆に最も想定を割り込んだのはマエシロ 隆氏。前回2,405票(1位)から今回1,337票(14位)にとどまった。モデル想定(約2,188票)を851票(-39%)下回っており、後援組織の高齢化など構造的な目減りが影響した可能性がある。
※ 「想定得票」は前回の得票実績から当社モデルで機械的に試算した値です(算出方法は非公開)。乖離要因の記述は、候補者数・投票率・ネット発信状況など確認可能な事実に基づく推察です。
埋蔵票の推計
当社の統計モデルでこの選挙を分析すると、既存の政党・現職のいずれにも固定されていない票——いわゆる「埋蔵票」は約3,245票(全国ランクB・全国平均圏)と推計される。これは当選ライン3.9人分に相当し、組織を持たない新人にも十分な当選余地がある数字だ。
政党別の攻略余地
政党別に見ると、自民党は国政での得票力に対して地方議席が追いついておらず、上積み余地は+11,426票と最大。公認候補を1人立てれば当選圏に届く計算であり、次回の擁立が注目される。一方、日本共産党は現職が期待票をほぼ使い切っており、追加擁立の余地は乏しい。
| 政党 | 期待票 | 上積み余地 | 公認新人の不足票 |
|---|---|---|---|
| 自民党 | 11,426 | +11,426 | 0 |
| 公明党 | 6,321 | +3,767 | 0 |
| 立憲民主党 | 2,476 | +2,476 | 0 |
| 日本共産党 | 2,068 | 0 | 829 |
| 参政党 | 1,846 | +770 | 59 |
| 国民民主党 | 1,108 | +1,108 | 0 |
| 日本維新の会 | 934 | +934 | 0 |
次回のうるま市の選挙は2030年10月ごろと想定される。埋蔵票3,245票をどの陣営が掘り起こすか——準備は早い者勝ちだ。
※ 本記事の選挙結果は公開情報です。埋蔵票・上積み余地は、公開されている選挙結果と国政選挙の比例得票データをもとに当社独自の統計モデルで推計した参考値です(算出方法は非公開)。自民党は公認候補のみで集計し、無所属で活動する党員は無所属として扱っています。
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